サーシャは人気のない海辺へと駆けていた。

キラキラと光る海。
穏やかな波の音が反復する。

サーシャは息を切らしながら海を眺める。

このまま、海の中に沈んでいけたならどんなに楽だろうか。
でも、それは出来ない。

私にはもう愛する資格も、愛される資格もない人間。
私が生きている唯一つの理由は、懺悔だけ。



「どうして・・・?どうして私を捜したの・・・?」

サーシャはまるで海を責める様に呟いて、倒れこむように泣き続けた。