「…見なきゃダメ?」

「直接話すのが、嫌ならな」

 渋い顔をしたよもは、意を決して手紙を見る。
 読み進めて行ったよもは、最終的に不思議そうな顔で終わる。

「…何これ」

「ゆっくり、よもとの間を埋めたいってことだろう。母親のことも、そのうち聞いて見なさい」

「ッ…お父さん、私」

「ん、よもは俺が嫁に出すって言ったろ?お前を手放すつもりはないよ」

 はっきりと告げると、ほっとしたように息を吐くよもの頭をくしゃくしゃにする。

 まだ、傷は深い。
 でも、いつかよもが和解できるように手助けはしてやらないといけないな。