もちろん出勤も一緒。


別に一緒に出勤してもみんなは
変には思わない。


そこで会っただけでまさか家から一緒だとか
思ってはないから。


ただそうとは思わないのが
二人いる。


恵夢と誠。


「あ!!!ふーんそう言うことぉ~
だから電話してこなかったんだ
へぇー!」


あたしは恵夢を隅に呼んで
「これは訳ありで・・・
今日の夜 ご飯食べながら説明するから
今は黙ってて」


と念を押した。


問題なのが・・・
こんな時偶然と会っちゃうのよね。


「おっ!おはよう!」


誠だ。


「おはようございます!」


「二人仲良くご出勤?」


そんな質問に『そこで会っただけ』
と言えばいいのに


「はい!もちろん!
今朝は彼女の家から出勤だからね」


なんて答えてる。


すると誠が
「あ~西の町のアパートね」
と言うものだから
あたしは上野さんに見られないように
誠を睨み付けたが・・・。


「彼女のアパートを知ってるの?」


「この前ご飯行ったときに
どこに住んでるか聞いただけだから
あっ!変には取らないでね」


その言い方って
十分変ですけど!!!


「あっそう じゃあ」
行くぞ!朱音」


また手を取られ急ぎ足てエレベーターに
乗った。


あのとき
『まだあのアパートに住んでるのか?』
と聞かれ『うん』と言ってしまったあたし。


こんな風に言われるとは
思ってもなかったから・・・。