「待て!オレも帰るから
飯食いにいこう!」


そう言って誠は
帰ろうとしたあたしの腕を掴んだ。


「いい」断るのに


「あいつも女と飯食いに行ってるのに
お前だって同じことを
してやればいいじゃないか!
お前だけ我慢することないよ」


と結構しつこい。


「離して!人が見たら変に思うから
今日会ったばかりだとみんな思ってるのに」


「逃げないと約束するならな」


「逃げないから」


誠と食事をすることになってしまった
しかも 連れていかれた先は
誠の知り合いのお店
お寿司やさん。


付き合ってるときも
時々行ってたな。


誠のバイトの給料が入ったときとか
でも学生だし知り合いだからと
いつも安くしてもらってた気がする。