「だって……確かに、そうなのかなって思う事はあったけど……自信がなかったって言うか……

……でも澤田くんはいつも傍にいてくれて、あたしを想ってくれてたのにそれを信じようとしないで、あたしは疑ってばかりで……

だから昨日澤田くんに言われた時、こんなに真っ直ぐな澤田くんを信じてなかった自分がすごく恥ずかしくなった。

情けなくなった……恐がって何も話せなかった自分が」

「それで謝ってたのか……もっと思いっきりバレてると思ったけど違ったんだな」

「うん……だって澤田くん、カラオケとかで2人きりになっても別に何もしてこなかったし……」

「……小林何か期待してたの?」

「違っ……! してないっして……んん?」

「大声出すとマズいからっ」


顔を赤くして大きな声を出した小林の口を慌てて塞ぐ。

忘れてるかもしれないけど今は授業中。

バレたらマズい。


「つぅかキスで塞げば良かったのか」

「……~~っ!!」

「冗談だって……や、半分本気だけど。

で、昨日高遠と何話したんだよ。

別れ話は終わってたんだろ?」


顔を赤くして怒っていた小林が、話題を変えたオレを口を尖らせて見上げる。



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