けど、確かあの人は…



「竜田姫様の転移の術、断ってたんだよね…」



「アマテラス様から頼まれてたって言ってたけど、

アマテラス様もまーったくそれに触れてないし!」




夜を治める神・ツクヨミ。

あの日以来、書物でも探してるんだけど…


なかなかツクヨミ様に関しての書物が見つからない。




アマテラス様やスサノオはたっくさんあるのに。


夜を治めろ、と3兄弟のお父さん、イザナギが言って、それに応じた以来から全くと言っていいほど文献がない。



三貴神ともすれば、大量の文献があってもおかしくないはずなのに。




「聞いてみねえ?アマテラス…分かったよ、アマテラス様に」



冬斗と目があった夏樹は、バツが悪そうに様を後付けする。


それに満足そうに微笑んでから、「俺も聞きたいな」と冬斗が一言。