「あ、それあたしもたまに思っちゃう。


…あたしはさ、高校に上がる直前にココに来た、けど…中学から同じ高校行く子は何人もいたし、中学のクラスメイトとはその頃頻繁に連絡取り合ってたから…


ココでの生活は楽しい、けど…


…もう1回会いたいなぁ、とか思っちゃうよねー…」





そっか、春乃も私と同じような感じなんだ。



もしかしたら冬斗もそうなのかもしれない。
12歳…中学じゃなくって、まだ小6だと仮定したら。ちょうど、小学校生活で1番楽しい時期だろうな。卒業前の1年間は、小学校の時も中学校の時も、他の年とは違った感じがするし。



…夏樹は、どうなんだろう。



そんな冬斗より前に天界に来たらしいけど…
…小学生、って考えるのが妥当だよね。




「夏樹がココに来た理由って、なんなんだろうなあー」



「理由?」



「うん、理由!
…あたしは、春樹…あ、あの時の元彼のことだけど…彼が病気で亡くなっちゃったから。

詳しくは知らないんだけど、あたしがここに来た理由は春樹の死って考えていいみたい」



「………なん、で?」




「本当に詳しくはあたしも知らないんだけどねー。
…1番のそう考える理由は、あたしがこの1年、考えに考えた結果、かな。


あたしが生神としていずれ天界に帰る運命の中で今までを生きていたなら、天界に帰る"きっかけ"みたいなものが必要だと思ったんだぁ」



確かに、よく考えてみれば…春乃の言う通り。



春乃は勉強面では私より頭の回転が遥かに遅い感じがするけれど…いや、この考えも本当に1年間、春乃が考えて考えて、やっと出た結論なんだろうな。
そしてそれを私に話してくれることが、やっぱり嬉しい。