自分の部屋を出て、いつもみんなが自然と集まる部屋へと向かう。

一応「失礼します」と言って、襖を開いた。






「…おや、秋奈。遅いお目覚めでしたね」




「アマテラス様…それに、冬斗…」



「夏樹と春乃もついさっき起きたところだから、気にしなくて良いよ、別に」




うん…やっぱりゆっくり寝過ぎちゃいましたかね。



えへへ…と苦笑いを浮かべながら、冬斗の隣に座り込む。

そして私の目は自然と、アマテラス様の前に置いてあった、春の玉に行った。





小さい座布団の上にあるその玉は、外からの朝の光に反射してきらきらと光っている。


「…気になりますか?」



「あ!…は、はい…見てるのバレちゃいました?」



「うふふ、じっと見ていましたよ」



「え、ウソ!」




は、恥ずかしい!

じろじろと物を見てるところを見られるなんて、意外に恥ずかしいもの。

ううん、もうちょっとおとなしーく見てるつもりだったよ。





「あ、秋奈、はよー」


「おはよー!」



「2人とも!おはよ!」




…良かった。

春乃、結構元気そうだ。



…って思って今まで勘違いしたこともあったから、ちょっと分からないけど。

でも、なんていうか。


どこか、さっぱりしたような顔をしている気がする…




「…4人揃ったところで、本題に移りましょう。


今から、"春"を戻します」