それに、買い物をしたスーパーマーケットで『ジャガイモくらい持てるよ。頑張るから』と言ったのは私だし、敬太が頭を撫でて笑ってくれたのが嬉しかったから……。
「もうちょっとだもん、大丈夫!
梨沙、心配してくれてありがとう」
そう答えて無理して笑顔を見せた時、先頭を歩いていた敬太が足を止めた。
つられてみんなも立ち止まる。
真斗とふたりで一つの大型クーラーボックスを持っていた敬太は、それを一旦地面に下ろすと、みんなの間を通り最後尾の私の所に歩いて来た。
「敬太、どうしたの?」
首を傾げる私の手から、敬太はレジ袋を奪い取った。
「無理すんなよ。これは俺が持つから」
「え、でも!」
「じゃあ、代わりに霞は俺の鞄を持ってくれ」
スポーツブランドのボディバッグが、問答無用で私の背中にかけられた。
軽い……。
私の鞄には化粧水や日焼け止めクリームなど、細々とした必需品がたくさん入っていて、それなりの重量がある。
それに比べて敬太のボディバッグは、中に着替え一回分しか入っていないだろうという軽さだった。


