ナニカ 〜生んで、逃げて、殺される物語〜




暑さに加えて、荷物が重たいのが苦痛。

ジャガイモ20個が入ったレジ袋が、手のひらに食い込んでいる。


梨沙みたいにリュックにしていたなら平気だったのだろうけど、私のバックは手さげタイプ。


左手に鞄、右手に重たいレジ袋を下げ、フゥフゥ言いながら集団の後ろを歩いていた。


先頭を歩くのは、敬太と真斗。

2人は飲み物のギッシリ詰まった大型クーラーボックスをふたりで持っている。


他の男子ももう一つのクーラーボックスや、お米やスイカなど重たい物を持ってくれているので、女子にジャガイモを持たせないでよとは、文句を言えない。


でも、ジャガイモ20個は、重たいな……。
みんな、歩くの速いな……。


「霞、大丈夫?
荷物、代わろうか?」


徐々に遅れ出した私の隣には、梨沙がいる。

心配して言ってくれた梨沙に、首を横に振った。


梨沙のリュックにはタマネギがギュウギュウに詰められている。

手さげのレジ袋よりは持ち運びが楽だろうけど、重いことに変わりはない。


私のジャガイモまで持って欲しいなんて、そんな酷いことは言えないよ。