ナニカ 〜生んで、逃げて、殺される物語〜




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7月28日、今日はキャンプ当日。

14時過ぎの空は真っ青で、真夏の太陽がギラギラと照りつけていた。


三日月湖キャンプ場前のバス停で下車したのは、クラスメイト15人。


キャンプ参加者は28人なんだけど、部活や塾などの都合で、夕方から来る人も半数近くいる。


早い時間に集まることのできた私たち15人は、バスに乗る前にスーパーマーケットで、飲み物やカレーの材料を買ってきた。


先発隊の中には、私と梨沙と琴美と絵留、敬太と真斗もいて、集団でゾロゾロとキャンプ場までの道を歩いて行く。


「あちー」

「徒歩10分て、結構長くね?」


男子達が文句を言い、「仕方ないでしょ」と女子にたしなめられていた。


仕方ないけど、確かに暑い。

木々に囲まれた車線のない舗装道路は、アスファルトからユラユラと熱気が立ち上っている。

卵を落としたら、目玉焼きになっちゃいそう。


私のこめかみからは汗が流れ落ち、まだちょっとしか歩いていないのに、もう辛く感じていた。