敬太は眉をハの字に傾けて、困った顔してみんなに言う。
「何で信じてくんねーのかな。
昨日もあの刑事に……。
『あー分かった分かった、またナニカの話な。
あんまりゲームばっかりやってんなよ?真面目に勉強しろよ』って言われたんだ。
ゲームのやりすぎで、現実と区別がつかなくなってると思われてるみたい。
何言っても信じてもらえねー、くそっ……」
悔しそうに舌打ちした敬太は、突然「そうだ!」と大声を上げてみんなを驚かせた。
「なんだよ、敬太。
なんか思いついたのか?」
敬太はひょいと座っていた机から飛び降りて、隣に立っている真斗の顔を見て言った。
「ナニカを捕まえればいいじゃん!
信じない奴らも、実物見せれば一発だろ!」
え……?
ナニカを捕まえる……?
突拍子もないことを言い出した敬太に驚いて、その場にいる全員が一瞬黙り込んでしまったけど、
すぐにギャハハと笑い声が上がり、みんな口々に敬太に反論した。


