ブクブク、ボコボコという音はすぐ後ろに聞こえていて、敬太がいつ捕まえられてしまうかと、私は気が気じゃない。
バリケードを通り抜けると、敬太は急いで椅子を動かしてその穴を埋めていた。
ナニカは閉められたドアだって、液状化することで通り抜けた。
椅子と机で作った隙間だらけのバリケードが、通用するわけないのに……。
「こんなの意味ないよ」と文句を言ったら、敬太はニヤリと笑う。
「確かに、意味ねーかもな。
だから……こうすれば、ダメージ与えられんじゃねぇの?」
追い付いてきたナニカは、机と椅子の隙間に頭をねじ込んでバリケードを突破しようとしていた。
敬太は私を少し下がらせると、真ん中辺りの机を力任せに引き抜いた。
すると、学校が壊れたんじゃないかと思うような轟音を響かせて、バリケードが一気に崩れ落ちた。
「押しつぶしてやったぜ、ザマーミロ!」
敬太は笑っていた。
アハハと無邪気な声を上げて……。


