『私、このキャンプで、敬太くんを落とすから……』
炊事場で絵留に言われた言葉を思い出していた。
どうしよう……。
暗闇と物陰に隠れてイチャイチャするふたりの姿が、頭の中に勝手に浮かんできてしまう。
不安が強くなる私に対し、真斗はそんなことは思っていないみたい。
少し考えてから、真斗はこんな推測を話してくれた。
「すれ違ったことに、気づかなかっただけじゃないかな?
敬太のことだから、ライトを消して月明かりだけで進んだ方がスリルがあるとか言いそう。ライトなしなら、どこにいるのか分からないよな。
もしくは、最後の石積みの作業にお互い没頭していたら、気づかなかったとか、そんな感じじゃない?」
「そっか……」
真斗に説明してもらって、そうかもしれないと思い直した。
ホッと息を吐き出す私に気づき、真斗はクスリと笑う。
「ひょっとして、敬太と絵留が肝試しのコースから外れて、エロいことしてるとか考えたの?」
「えっ⁉︎ そそ、そんなこと考えてないよ!」


