向こうも同じように気づいたみたいで、「おーい」「だれー?」と、男女の声がした。
すぐそばまで来て、やっとお互いの顔が確認できた。
声をかけてきたのは、ひと組目にスタートしたペア。
すべてのチェックポイントを回り、折り返して、後はキャンプ場に戻るだけみたい。
「全然怖くなかった」とふたりは言って、「じゃあね」とすれ違って行った。
お化け役を用意している訳じゃないから、怖くないと思う人もいるだろう。
でも、楽しんではいるようで、ひと組目のふたりの笑い声が、しばらく後ろの方で聞こえていた。
そういえば、梨沙はどうしているだろう?
なるべくゆっくり進んで、追いついてきた絵留と敬太の邪魔をしてやると、言っていたけれど……。
私と真斗は最終チェックポイントの、三日月湖の先端部分を目指して歩いていた。
真斗が言うには、さっきのボート乗り場からそこまでは、10分ほど歩かねばならないらしい。
ボート乗り場を離れて5分くらい経ったかなと思った場所で、また前方に小さなスマホライトの明かりを見つけた。


