ナニカ 〜生んで、逃げて、殺される物語〜




男子はレンガを使ってカマドを組み立て、炭を入れて火おこしに取り掛かる。


女子は野菜担当で、キャンプ場の端にある屋根付きの共同炊事場に、野菜を運んだ。


大量の野菜を洗って、ステンレスの広い作業台の上で皮をむく。


私も含めて、みんな大して家事を手伝っていないみたい。包丁を持つ手がぎこちない。


「霞ちゃん、ジャガイモの皮、厚すぎだよ。
食べるところが少なくなっちゃう」


「あ、ごめーん。でも、佳奈ちゃんのニンジンも、結構皮が厚い気がするけど」


「そうだよね〜、あははっ、私達って女子としてヤバイかも!」



作業台を囲んで笑い合う。

私の左隣は梨沙、右隣は佳奈ちゃんという明るい性格の女の子。

佳奈ちゃんの右側には、他に女子が2人いて、その子達も一緒に会話しながら、楽しく野菜の皮をむいていた。


向かい側には琴美と絵留がいる。

2人は2人だけで話しながら、タマネギを切っている。


元は仲良し4人組だった私達の関係が、今はすっかり崩れていることを、佳奈ちゃん達他の女子も気づいている。