ジロリと睨まれ、すぐに視線はそらされた。
絵留の不満そうな視線や態度に、クラスのみんなは気づいていないようだけど、私は最初から気付いている。
絵留は今、こう思っているはず。
頑張ってオシャレしてきたのに、どうして誰も私のこと褒めないのよ。
このピアスだって、この日のために買ったのに、どうして注目してくれないの?
私じゃなく霞のことで盛り上がるなんて……本当にムカつく……。
みんなの話題の中心にいたい絵留にとって、私の存在は邪魔みたい。
やっぱり、絵留と仲直りするのは無理なのかな……。
最近の絵留は好きじゃないから、別にそれでもいいんだけど、琴美だけはこっちに付いて欲しいな……。
バス停から10分ほど歩いてキャンプ場の入口に到着すると、急に景色が開けた。
広い駐車場の向こう側に、大きな湖と、バンガローやテント、炊事場が見える。
太陽に輝く湖面を見ると、うだるようなこの暑さも幾分和らいだように感じた。


