また楽しげな雰囲気が戻ってきて、私たちは賑やかにキャンプ場へ向かう。
「カレー、上手く作れるかな?」
「カレーより、飯ごうのご飯が心配だよ」
「夜は花火やろーぜ!」
ワイワイと話に盛り上がる一団の中で、一人だけ口数が少なく、不機嫌そうな人がいた。
それは、絵留。
今日の絵留はやけに可愛い格好をしている。
フリル多めの黒いミニスカートに、薄ピンクの甘めの半袖ブラウス。
髪はサイドを編み込んでからハーフアップにしていて、両耳にピアスが揺れていた。
オープンハートに小さなピンクの石がはめ込まれた揺れるピアスは、何かの雑誌に掲載されていた気がする。
私はTシャツにデニムのショートパンツ姿で、アクセサリーは付けていない。
キャンプだから動きやすい格好の方がいいと思い、オシャレ度は低いけど、この服装を選んだ。
他の女子たちも私と似たような感じで、絵留は一人だけちょっと浮いている。
そんな絵留は今、琴美と並んで敬太の斜め後ろを歩いていて……肩越しに振り向いた絵留と、私の視線がぶつかった。


