密室の恋人

 で、問題はこのあとだ。

「エレベーター、どうします?」
と今は閉まっているエレベーターを見、

「バラバラに乗りますか?」
と訊いたが、蒼汰は顔をしかめ、

「あんまり乗りたくないな。
 お前も乗るな」

「ええっ?
 すみません。
 ちょっと聞こえませんでしたっ。

 ってか、何階だと思ってるんですか、うちのフロア!」

 総務は社長室や秘書室の用事を頼まれることもあるので、最上階近くにあるそれらのフロアのすぐ下にある。

「そうだな、凛子。
 頑張れ、やせるぞっ」

「ほらーっ。
 やっぱり、太ってると思ってるじゃないですかっ」

 そう言いながら、階段にさっさと向かう蒼汰の後を仕方なくついていった。