「認めるわけないでしょ?」


その言葉と同時に開いた扉。


そこに現れたのは…


「よ…りと……」


――――元夫だった。


「いやー、苦労したよ。どれだけ探したか。まあ、彼も君を探してたみたいだね?」


「…唯奈」


「なんで…頼人が」


「こうするしかないだろう?あ、それとも…君はルイの幸せを踏みにじる気なのかな?」


「え…?」


「いい加減気づきなよ。君は邪魔なの。ルイの未来に君は必要ない。さっさと消えなよ」


私が…邪魔になってる…?


ルイの幸せを壊してる…?


「わかったら早く帰って。ほら、頼人くん。彼女を連れて帰って」


私は頼人に手を引かれ、ルイの会社をあとにした。


何も考えられなくて、ただただ足を動かす。


何が起きたのかさえわからなかった。


そしてそのまま、私はアメリカをたった。


ルイとは一切会えずに。


ねぇ、ルイ?


私、ルイが好きだよ。


今更だけど……愛してる。


だから……もうさよならなんだね。