裏アリ王子の彼女になりました(ニセの)

「暗くなってきたね」


あたしがそう言うと、琉生くんがツリーの電色のスイッチを入れた。


「これ、すげーキレイなんだよ」


「わっ、ほんとだ!」


うちの何倍も大きいツリーの電色は、一瞬でこの場を幻想的な世界に変える。


「ちょー、きれい~!!!!」


まるで街角のイルミネーションを見てるみたいで、あたしは大はしゃぎ。