裏アリ王子の彼女になりました(ニセの)

あたしは役立たずのニセカノ。


女の子たちは諦めるどころか、いっそうパワーアップしちゃってるもん。


「悔しくねーの?」


「……へ……?」


その通り、って言われると思ったのに。


顔をあげると、琉生くんは真っ直ぐな瞳であたしを見ていた。


「言われっぱなしでいいのかよ」


「……」


「俺が美結に夢中だってとこ、見せつけてやんねーとな」