裏アリ王子の彼女になりました(ニセの)

ふわり、と体がやわらかいものに包まれた。


同時にふわっと届く、甘い香水のにおい。


「きゃーーーーー!」


周りの声が、一段と高くなる。


ん?んん?


「……っ」


目を開けると、あたしは琉生くんの腕の中にいた。


ひゃっ……。


琉生くんの整いすぎた顔が、もう目の前に迫ってて。