【大幅加筆】クール男子の取扱説明書





「別に」



短く返しながら顔を上げると、目の前には本気で心配している顔の石原さんがいて、なんかそれを見ると余計に言葉が出てこなくなる。



「……。」



本当なにやってんだろう。石原さんを連れてきて、どうするつもりだったんだ俺は。

ただ、熱を出した時に看病してくれたから、そのお礼を言おうと思っただけなのに。たったそれだけのことなのに、なんでこんなにタイミングも言い方も分からなくなるんだよ。



「い、いいい今井くん?」


「なに」



顔を上げたまま返事をすると、石原さんの顔がほんのり赤くなっていることに気づく。



「そんなに見つめないでください!」


「……は?」



見つめないでくださいって何だよ。別にそんなつもりなかったんだけど。

というか、こいつの中で俺はどんな認識になってるんだ。



「鼻血でちゃう!」



とか言いながら鼻を押さえて顔を真っ赤にしている石原さんを見て、思わずため息が出そうになる。


……いや、意味わかんねぇだろ。