モヤモヤした気持ちを抱えたまま、鞄を持って立ち上がろうとした瞬間、
「おい」
チラと横を見ると、今井くんがこっちを見ていて、その視線に一瞬だけ心臓が跳ねる。
「は、はい!」
反射的に返事をしてしまって、自分でも悔しくなる。
「ちょっと、着いてきてくんない?」
「今井くん、どこ行くの?」
呼び出しておいて行き先を言わないとか、どういうこと!?
内心ツッコミながらも、足は自然と今井くんの後を追ってしまう。
まぁ、今井くんとならどこでもいいんだけどね。
……って、いやいや私怒ってるんだった!!!
「ま……まさか!!」
「告白じゃないから」
即座に否定されて、私の中で一瞬膨らんだ期待が、ものの見事に一秒でしぼんだ。
早すぎない?もうちょっと夢見させてくれてもよくない!?
でもね今井くん、そうやって軽く流すけど、こっちはそれなりにいろいろ考えてるんだからね。



