【大幅加筆】クール男子の取扱説明書





「佐倉くんに聞いてくればいいじゃない」


「……………………中村行こう」


「はぁ!?やだやだやだ!!」



自分で名前出したくせに、と思いながらも、その分かりやすい反応がちょっと可愛い。

照れてる中村って、なんかずるいくらい可愛いじゃん。まぁ元から美人なんだけど。

なんとか説得して、中村を半ば強引に連れて佐倉くんのいるクラスへ向かう。廊下を歩く足取りは自然と速くなっていて、自分でも焦っているのがよく分かる。



(お願い……何でもないでいて)



教室に着くと、佐倉くんがこちらに気づいて首をかしげる。



「えっと、2人ともどうしたの?」


「今井くん、今日学校来てないんだけど。理由知ってる?」



すると佐倉くんは「あぁ!」と軽く声を上げる。



「風邪引いた」


「………………ええっ!」



今井くんが!?あの今井くんが風邪!?

頭の中で、いつもの落ち着いた姿と「風邪」という言葉がうまく結びつかなくて、一瞬理解が追いつかない。

でも、会えなかった理由が分かった途端、今度は別の感情が一気に押し寄せてきた。