私は思わず走り出して、そのまま今井くんのところまで駆け寄った。
「本当、ずるいよ。今まで、こんなことしなかったのに、このアンポンタン!バカ!イケメン!くそ!好きだ!」
言いたいことがぐちゃぐちゃになって、それでも止まらなくて。
「俺今、石原さんにディスられてるの?」
なんて冷静にツッコまれるけど、そんなのどうでもいい。
気づけば、そのまま抱き合っていた。
廊下だとか、人目だとか、そんなこと全部どうでもよくなるくらいに。
周りからは男子の茶化す声と、女子の悲鳴みたいな声が聞こえる。
でも、そんなの関係ない。
「石原さん。俺さ、石原さんが思ってるより、石原さんのこと好きみたい」
耳元で、優しくそう言われる。その言葉に、また心臓が大きく鳴る。
やっぱり、今井くんには敵わない。
これから先も、きっとずっと。



