【大幅加筆】クール男子の取扱説明書




*




「由良ー、今井くんが呼んでるよ!」



春。

暖かい風が校舎の中まで入り込んでくる季節。

高校三年生になった私たちは、あの日から変わらず、今も付き合っている。


うん、まぁ、当たり前か。当たり前だよね!!ふははは!!!


なんて心の中で浮かれていたら――



「何笑ってんのきもい」



どうやら声に出ていたらしく、目の前にいた今井くんに即座にツッコまれる。



「今井くんと、こうやって付き合えたのが夢みたいだなって」



素直な気持ちをそのまま伝えると、「夢だったら困るんだけど」なんて笑いながら返される。

その笑顔を見るたびに思う。

最近、今井くんはよく笑うようになったって。その変化が嬉しくて、少し誇らしくて、でもやっぱりドキドキする。


でも――



「キャァァァア!!」


「ねぇ、今の見た!?」


「笑ったよ!!」



そう、問題はこれ。

今井くんの人気は、相変わらずというか、むしろ前より増してる気がする。本人は全然気にしてないみたいだけど、私はめちゃくちゃ気にするから!!!