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「由良ー、今井くんが呼んでるよ!」
春。
暖かい風が校舎の中まで入り込んでくる季節。
高校三年生になった私たちは、あの日から変わらず、今も付き合っている。
うん、まぁ、当たり前か。当たり前だよね!!ふははは!!!
なんて心の中で浮かれていたら――
「何笑ってんのきもい」
どうやら声に出ていたらしく、目の前にいた今井くんに即座にツッコまれる。
「今井くんと、こうやって付き合えたのが夢みたいだなって」
素直な気持ちをそのまま伝えると、「夢だったら困るんだけど」なんて笑いながら返される。
その笑顔を見るたびに思う。
最近、今井くんはよく笑うようになったって。その変化が嬉しくて、少し誇らしくて、でもやっぱりドキドキする。
でも――
「キャァァァア!!」
「ねぇ、今の見た!?」
「笑ったよ!!」
そう、問題はこれ。
今井くんの人気は、相変わらずというか、むしろ前より増してる気がする。本人は全然気にしてないみたいだけど、私はめちゃくちゃ気にするから!!!



