【大幅加筆】クール男子の取扱説明書





「好きだよ」



その一言が、はっきりと耳に届いた瞬間、頭の中が真っ白になった。

時間が止まったみたいに、何も考えられなくなる。

ただ、その言葉だけが何度も何度も胸の中で響いて――気づいたら、涙が止まらなくなっていた。

ぽろぽろと溢れてくる涙を、自分でも止められない。



「ちょっ……」



そんな私を見て、今井くんは明らかに焦った様子で、でもすぐに強く、優しく抱きしめてくれた。

その腕の温もりが、さっきまで不安でいっぱいだった心を一気に包み込む。



「私も……私も今井くんが大好き」


「うん……俺も」



その返事が、こんなにも嬉しいなんて思わなかった。やっと聞けた。今井くんからの“好き”。ずっと欲しかった言葉が、ちゃんと私に向けてくれたものだって分かる。



「俺と、付き合ってください」



今井くんが、今まで見たこともないくらい柔らかくて、優しい笑顔でそう言った。

その表情を見た瞬間、胸がいっぱいになって、もう何もいらないって思えるくらい幸せで。



「はいっ」



迷う理由なんて一つもない。私はその場で何度も頷きながら答えた。



今日、やっと私の恋が叶いました。


長かった片想いが、やっと報われた瞬間だった。