【大幅加筆】クール男子の取扱説明書





はぁ……本当、女って……。

そう思いかけて、すぐに頭の中に浮かぶのは石原さんの顔だった。

あの人とは、全然違う。あんな風に、真っ直ぐで、素直で、可愛くて。

……俺、こんな時まで何考えてんだよ。石原さんのことばっかりだ。本当、バカだと思う。


そうやって意識が少し逸れた、その瞬間だった。

柔らかい感触が、不意に唇に触れる。


……は?


一瞬、何が起きたのか理解できなかった。


2秒くらいして、その感触が離れていく。



「…………。」


「…………。」



無言の空気が流れる。



「ねぇ、何してんの?」



自分でも驚くくらい冷めた声が出た。怒りよりも、呆れの方が強い。



「ご、めんなさっ……」



また泣き出す。その姿に、もう何も言う気がなくなる。本当に、こりごりだ。

俺は無言で体を起こしてベッドから降りた。