【大幅加筆】クール男子の取扱説明書





俺と渉は手早くシャワーで体を流して、温かい湯船に身を沈めた。じんわりと体の芯まで熱が広がっていく感覚に、緊張がほぐれる気がした。



「なぁ、ぶっちゃけ祐月って由良ちゃんのこと好きなの?」


「ブッ!!!!」


「そうなんすよ~、な、今井」



渉が面白がるようにニヤニヤしながら話を振ってくる。



「別に好きじゃない」



反射的に否定する。でも、その言葉の軽さに、自分でも違和感を覚える。俺はいつまでこうやって否定し続けるんだろうか。



「もう、楽になればいいじゃん」



渉がふっと耳元で囁く。その言葉がやけに刺さる。楽に、か。簡単に言うなよ。でも、確かにその通りかもしれない。

今のこの曖昧な状態は、正直しんどい。

ちなみに、俺の右には渉、左には涼太くん、その隣に野村がいる。湯気の中でぼんやりとした配置が、妙に落ち着く。