【大幅加筆】クール男子の取扱説明書





「私はないよ。私だったら、昨日の告白の返事すぐするでしょ?」



自分で言っていて、少しだけ胸が痛くなる。



「でも、今日好きだって気づいたかもよ?」



その言葉に、心臓がドクンと跳ねた。

今井くんが?あの今井くんが?私を?

考えただけで、顔が熱くなって、変な想像が頭に浮かびそうになる。

でも――もし違ったら?期待して、違ったら、その時は今よりもっと傷つく。

だから、期待なんてしない。しちゃいけない。



「でも、今井くんに好きな人がいようがいまいが……私はあきらめないって決めたから」



ゆっくりと、でもはっきりと言葉にする。

昨日、部屋で今井くんに言われたことを思い出す。あの時の自分の気持ちは、今も変わってない。

むしろ、さっきの言葉を聞いて、もっと強くなった気がする。

私、絶対諦めないよ。今井くんのこと。



「由良ちゃん……私も頑張るよ!」


「うん!お互い頑張ろうね!」



のっちと顔を見合わせて、小さく笑い合う。

その笑顔は、さっきまでの不安を少しだけ吹き飛ばしてくれた。

そして、そのまま空港に着いて、流れるように飛行機に乗り込む。

窓の外に広がる景色をぼんやりと見つめながら、私は胸の奥で静かに思う。


まだ終わってない。この恋は、ここで終わりじゃない。

むしろ――ここからが、本当の始まりなんだって。