【大幅加筆】クール男子の取扱説明書





「俺も今恋してる」

「俺も今恋してる」

「俺も今恋してる」



――さっき、今井くんが真っ直ぐな目で言ったその言葉が、頭の中で何度も何度も繰り返される。消そうとしても消えなくて、むしろ時間が経つほど鮮明になっていく。

耳の奥に残って、胸の奥にじわじわ染みて、どうしていいか分からなくなる。


今井くんって……あ、そっか。

私が浮かれすぎて、勝手に期待して、都合よく解釈してただけなんだ。

冷静に考えれば当たり前のことなのに、どうして今まで気づかなかったんだろう。

好きな人……いるんだ。もしかしたら、私のことが好きなのかも、なんて思ってた自分が恥ずかしくて、顔が熱くなる。


修学旅行終わってから言うよって、あんな風に意味ありげに言われたけど……聞きたいような、でも聞いたら全部終わっちゃいそうで聞きたくないような。


この中途半端な気持ちは、どうやって整理すればいいの?


胸の中がもやもやして、さっきまであんなに楽しかった水族館の景色すら、どこか遠く感じてしまう。