【大幅加筆】クール男子の取扱説明書





俺も、仕方なくその人たちがいるところへ向かった。

正直、足取りは重かった。行きたくて行くわけじゃない。ただ、石原さんがそっちにいるから、それだけの理由で足を動かしている自分がいるのが、少しだけ癪だった。



「え!キャー!今井くん!」



近づいた瞬間、その班の女子たちが一斉に声を上げた。耳に刺さるような高い声。慣れているはずなのに、こういう反応はどうにも落ち着かない。


そんなことより――視線は自然と石原さんを探していた。

見つけた先で、石原さんは楽しそうに委員長と話している。


……は?なんで俺を置いて、そっちで普通に会話してるわけ?さっきまであんなにベタベタしてたのに?



「それにしても、由良って今井のこと大好きだよなー」


「当たり前だよ!今井くんは私の特別だから」



大きな声で、周りなんて気にせずそんな会話をするな。聞こえてるんだよ、全部。



「まぁ、まだアタック中だけどね!」



……もう、俺の中ではとっくに結論出てるのに。


石原さんのこと、好きなんだけど。


なのに――目の前で他の男と楽しそうに話している姿を見ていると、胸の奥がチリチリと焼けるみたいに苛立ってくる。