【大幅加筆】クール男子の取扱説明書





「今井くん、私水族館行きたい!」



ぱっと顔を上げて、目をキラキラさせながら言ってくる石原さん。その瞳があまりにも真っ直ぐで、少しだけ言葉に詰まる。



「…………はいはい」



結局、素っ気ない返事しかできなかったけど、内心では断る気なんて最初からなかった。そんな顔で頼まれて、断れるわけがない。


まぁ、なんだかんだ言って、俺も石原さんとならどこに行っても楽しいと思っているし。



「やったー!今井くんと水族館!」



通行人が振り返るくらいの声量で叫ぶ石原さん。恥ずかしいからやめてほしいと思いながらも、その嬉しそうな様子を見ていると、強くは言えない。


そういえば昨日、告白の返事は待っててほしいって伝えたばかりだった。

もしかしたら今日、気まずくなるかもしれない。そんなふうに考えていた自分が、今となっては馬鹿らしく思える。


石原さんは、昨日と何も変わっていない。いや、むしろ前よりもずっと距離が近い気がする。