なんで、石原さんに
『返事さ……もうちょっと待ってくれない?』
なんて、曖昧で、残酷な期待を抱かせるような言い方をしてしまったんだろう。
ベッドの上で、横にいる石原さんを見つめながら、俺はひとり黙っている。石原さんは少し嬉しそうで、胸がきゅっとなるような表情を浮かべている。
心臓がほんの少し痛む気がする。
そのとき、部屋の扉が開き、中村さんが入ってきた。
「中村、おかえり!」
「由良とのっち~……って、なんでこの2人!?」
「中村さんごめんね。俺と野村はもう行くから。じゃあ」
「あぁ。うん。おやすみ」
俺は、まだ西川さんと話している野村の頭を鷲掴みにして部屋を出た。
「野村」
「いててて!!なんだよ今井!」
部屋を出た瞬間、頭を離す。廊下の冷たい空気が肌に触れる。



