「だから……いつもアタックしてる由良ちゃんを尊敬してて。私もあんな風になりたいなって思って。だから、由良ちゃん……今井くんと幸せになってね?」
のっちの言葉に、私の頬をつたうものがあった。涙だ。思わず胸が熱くなる。
「のっち……ありがとう。私頑張るから、のっちも頑張ってね!」
抱きしめると、のっちも涙をこぼす。互いに心が通じ合う瞬間。幸せと切なさが入り混じり、胸がいっぱいになる。
コンコンと再び部屋の扉が叩かれ、「俺俺ー!」の声が響く。
「俺俺詐欺はお断りしまーす」
「……野村くんだ」
扉を開けると、野村くんと一緒に、死んだような表情の今井くんがいた。野村くんに軽くからかわれている。
「野村くん!今井くん死んじゃうよ!」
「おっ……今井のこと忘れてた」
でも、そんな中でも今井くんのラフな格好や仕草は、相変わらず格好よくて目が離せない。
「それより、野村くんどうしたの?中入る?」
「入れて。暇だし、誰かの部屋行こうと思って……今井が、俺と同じ部屋だから……今井といったら石原だなってね!」
部屋に入り、野村くんとのやり取りが弾む中、残された私と今井くん。



