【大幅加筆】クール男子の取扱説明書




*



「じゃ、観光客もいるし、お前らだけじゃないから他の人に迷惑かけんなよー!」



適当な先生の声が遠くで消え、先生たちはどこかに去っていった。

砂浜に取り残された私たちは、少し戸惑いながらも開放感を感じる。



「まてまてまてまて!!」



中村が私の横で叫びながら両手を振る。ど、どうしたの中村?



「どうしたもこうしたも、先生達勝手すぎるでしょ!!生徒たち置いていって自分たちだけどこか行っちゃうし!」


「まぁまぁ……先生達いないほうが楽じゃない」



中村はますます怒って小さく唸る。そんな中、遠くで「舞琴ちゃん!由良ちゃん!」と手を振る佐倉くんの姿。

私と中村は目を合わせて、「行こ!」と同時にダッシュ!

砂を蹴り上げながら全力で駆けていく。



「じゃ、遊ぼっか!」と



目をキラキラさせて笑う佐倉くんの顔が、まぶしすぎて目を細めてしまう。



「佐倉くん、行こ!!」



中村が佐倉くんの手を握ると、先に駆け出していく。

え、意外と大胆じゃないか中村……!

でも私の視線は横にいる今井くんに集中していた。