や…やばい、今すぐ逃げないと。



そう思うのに、矢野の力が強すぎて身動きひとつとれない。



そこへ、誰かが爆弾を落とした。




「お姉さん、寿先輩と両思いになれて良かったですね!!」



お願いだから、聞き逃して…と思ったのに、



矢野はしっかり聞いていた。










「寿…って、なんの話だよ…」



「ええっ?」



にらまれた女の子が、ビビってる。




「美琴のお姉ちゃんの好きな…えっ、あなた違うんですか!?」



「お前…寿のこと、知ってんの?」



鋭い視線が、次はあたしに向けられる。