「コウくんの名字って…」




そこまで言いかけたとき、家の外で激しくアクセルをふかす音が聞こえてきた。





あっ…悪魔の襲来。





そして、鳴らされるチャイム。





ドクン、ドクン…。










「コウタ~、迎えに来たぞ。そろそろ帰らねーと」




コウタ…。




それによく似た、名前のヤツを知っている。




声だって、いつもイヤってほど聞かされていて耳に覚えがある。




やっぱり…




予想が、的中した。