ホテルの地下の駐車場に入って行く車。 外に出ると、運転手を先頭に、左右に職員が2人つく。 「晴野さん、行きますね」 職員の言葉に頷き、歩き出す。 エレベーターで5階まで上がると扉が開き、警備員らしき2人が敬礼し、ドアが開かれる。 あいつら警察じゃねぇな。 …おおよそ、ヤクザか…。 よもがここにたどり着けるか…。 いや、あの子なら大丈夫だ。やけに頭が切れる子だからな。 それに、よもはもう1人ぼっちじゃない。大丈夫だ。