エレベーターで5階まで下がり、会場に近づくと、私たちの姿を見て驚く警備員の方々。
 でも、すぐさまその手にはなんだか鈍い光を反射させるものが。

『へぇ、素人に刃物向けるんだ』

「うるせぇ!!」

 向かってきた男の攻撃をかわすと、間に滑り込んだ神野くんが相手を蹴り飛ばす。
 続いてきた男も雷斗くんが鳩尾に拳をつきたてました。

 背後では更に若さんとお供さんが向かってきた人を裁いてくれています。

 それでも掻い潜ってくる男たちを神野くんと雷斗くんが殴り倒しています。

 その合間を縫って飛んできたナイフに一瞬反応が遅れて頬をかすめる。

 殺す気ですか!!幸い血は出ませんでしたが…。

「ハル!?」

『へーき。と言うか今投げたの誰だこら』

 ナイフを拾い上げてビクッとした男性を発見しました。
 へぇ、あなたですか。

 ナイフを持ったままその男の元へ走り、思いっきり蹴り飛ばすと案外簡単に壁にぶつかってくれました。

 相手が起き上がる前に顔の真横にナイフを突き立てると、男性は引きつった表情で脱力してしまいました。