駅にたどり着くと、お昼時のせいかサラリーマンさんたちがお昼を求めて賑わっていました。

 そんな中イヤホンをつけ、携帯をいじりながら歩く私は完全に不良ですね。
 制服が櫻高校であることも人々から非難の目を受けるには適しているようです。

 私より大分後方には、神野くんと雷斗くんが遥人くんを挟んで歩いていました。

 その3人を鋭く睨む視線が2つ。
 やっぱり駅にも追手はいるようですね。先ほどからどこかに連絡を取っています。

 それに気づかないふりをして、電車の改札を通ってホームへ上がる。

 神野くんたちも気付いているようですが、気づかないふりをして、電車が来るのを待ちます。

 私たちはドア1つ分離れた場所にいて、追手は私の後ろに並んでいました。好都合ですね。

 電車が来て乗り込むと、さりげなくドア付近に留まり、携帯に視線を落とす。
 1つ離れたドアの付近でも神野くんたちが乗り込んでいました。