「雷斗、お前の家にいたってどういうことだ」

「…分かりません。でも、今までなかったはずの鍵付きの部屋があって、入ってみたらよもちゃんが男に襲われてて…。無理矢理連れだしました」

「襲われてたって…そんな」

「酷い」

 輝星さんと凪さんが表情を歪めてよもちゃんを見下ろした。朔夜さんたちも何も言わないけど、怒りを押しこめるように拳を握りしめている。

「っくそ、もっと早く見つけてやれれば…」

「でも、襲われたのがその日だけとは限りません。病院に連れて行くべきでしょう」

「そうだな。斎王さんのところに行くぞ」

 渉さんの言葉に朔夜さんはすぐに承諾すると、再びよもちゃんを抱きかかえようとしてやめた。