妬こうよ、そこはさ。

彼女の方を向き直って、話したまま断りを入れた。


「ちょっと出てくる。昼飯は作るし、間に合うように戻るから」


用事があるならなるべく伝えよう、というのが我が家の決まりだ。


任されていたご飯はちゃんと作る意思をしっかり示しておく。


軽い材料調達も兼ねてぱぱっと行ってくるつもりではあるけど、もし万が一遅くなったとき、お昼近いしいつ帰ってくるか分からないし、と判断した彼女にご飯を作らせてしまったら本末転倒だ。


間に合うように戻ると告げておけば、手の込んだものを作ると約束したのだから、ああすぐに帰ってくるんだな、と捉えてもらえるだろう。

というか、無理矢理でも帰ってくる。


いつもそれで通じるし、何より彼女は聡い人だ。


大丈夫だから、という目線を送って、防寒をする。


「……いってらっしゃい」

「行ってきます」


玄関を足早に出発した。