妬こうよ、そこはさ。

「分かった。じゃあ、言うようにする」

「うん」


気を付けてくれれば、多分何かしら話せるはず。


本来なら、世間話で小一時間もたせるのなんて余裕な人だ。


だからこそ、彼自身が考えたと分かるような、外面用じゃない、そっけないものがいい。


「俺は君の結構無表情に見えて感情豊かなところとか、赤くなるときは耳だけなところとか、案外掃除が嫌いなところとか、料理が上手いところとか、眠いとどこでも寝られるところとかが好きで、」

「え、今?」


おかしい。ぜ、全然素っ気なくない。


私の驚きに瞬きを返した彼。


「今じゃないの?」

「小分けにしてくれると……」


そろそろネタが尽きそうだ。


それは悲しいから、今たくさん言ってもらうより、少しずつ、一週間に一つとかの方が嬉しい。


「いやでも、好きだなって思ったときに言うようにするってことは、『今の可愛い』とか言うってことだろ」


彼は至って真面目に考察した。


「今までのぶんは今のうちに言っておかないと、どんどん言いたいこと増えてくし」


あ、そういえばこの間のあれも可愛かった、とか付け足したら間抜けすぎだろ、俺。


と、言われても。


困るのである。


「……いい」