し・か・え・し



桃華と話して落ち着いたので
アパートへ帰った。


啓次郎に会いたい。


「何してるの?」


「飯食ってる」


「一人?」


「・・・なわけないだろ」


「だよね」


男の声や女の声
回りがざわついている。


「どうした?」


「何でもないよ
暇なら会おうかなって思ってね」


「珍しい さくらから
会いたいとか」


「そんなことないじゃん
あたしから言うことだって
あったでしょ」


「10有ったとしたらオレが8で
さくらが2だろ?」


「そんなぁ~
啓次郎の大好きなハーフハーフよ」


「あははハーフハーフね」


『ちょっとぉ!いつまで話してんの!
食べ物がなくなっちゃうよ』


隣に座ってる人なのか
啓次郎に電話をやめるように言った声が
電話越しに聞こえてきたから
「ごめん お邪魔しました
切るね」
と電話を切った。



でも少し期待していた
啓次郎が訪ねてきてくれることを。


が・・・その夜は何時になっても
携帯がなることもなく
訪ねて来ることもなかった。


あたしは着替える気力もなく
そのまま眠ったのだった。


すると朝を迎えると
「今から行くから」
と啓次郎から電話が来た。


「来なくていいから」


「朝から可愛くねーこと言うなぁ~
そんなんだったら行かねー」


「いいよ別に」


「わかった!じゃあな」


電話を切られて
自分の我が儘な自分勝手な発言だと反省する。


本当は会いたかったのに・・・。