「あんた何か考えてる?」


奈央は鋭い。


「正解!!!
仕返ししてやるの!」


「どうやってぇ?」


「もう計画進んでる!
ヤってもないのにヤられたって言ってやった」


「ホントにヤってないの?」


雪子があたしを横目でみる。


「当たり前でしょ!!!」


「でもさ 大丈夫?
バレたら怖くない?」


「どーせあたし地元へ帰るし
あいつはこっちの病院って言ってと思うんだ」


「そーなの?」


「うん たぶんね
だからさ 仕返しするのは今しかないのよ!
色んなものを買ってもらったりぃ~
遊びに連れていってもらったりぃ~
そしてあたしの方から
好き好きアピールして
告白して好きにならせたところで
最後の最後で仕返しだとバラす
とか子供が出来たなんて言って
ドキドキさせるとか・・・」


「美里を好きにならせるって
凄い自信だね!」


「一緒に居ると情がわいてくるでしょ?
それに男の人って好き好きって言われて
嫌な人居ないでしょ?それ狙い」


「へー!面白そう」


「何か楽しそうね頑張れ」


みんな面白がって「やってやれ!」
と盛り上がる中 桃華だけは
「もういいじゃん・・・そんなことやめたら?
そんなことして何が残るの?
傷つけられたからと言っても
もう昔のことでしょ
今はこんなに可愛いんだし
子供もが出来たなんて嘘は
罪悪感が残ってそれをずっと引きずって
生きていくようになるよ
きっと健斗くんの頭の中には
あの時の美里の事悪かったって
思ってるかもしれないじゃん」
と説教を交えて言ったのだ。


「ちょっと!!!桃華
何を真剣になってんのよ
遊び遊び!美里の当時の苦痛を
晴らすだけだよ」


それでも桃華は納得いかない表情を浮かべていた。