し・か・え・し




神野くんがこっちの会話に参加してるうちに
雪子は隣の充裕くんと話し始めたようだ。


「け・健斗くんは何になるの?」


ここは社交辞令
とりあえず会話のため聞いてみた。


「何になるって医科大出て
医療関係しかないだろ」


確かにそうですが・・・
ここまで不愛想だったっけ?
中学時代はみんなの中心人物になるくらい
楽しい人だった
だからあたしは好きになった・・・。


「ですね・・・聞いたあたしがバカでした」


ばか・・・そう馬鹿です・・・。


「あっ!ごめんね~
健斗さ 最近2年付き合った彼女と別れたからね
超感じ悪いだろ?」


「あ・・・そうなんだ」


別れたって(笑)心で笑うあたし。


「こら!個人情報流すな!
ただ医大出てフリーターとかだったら笑うだろう
という意味だよ」


「そうは取れないよねぇ~美里ちゃん!」


「うん!この人機嫌悪っ!って
思っちゃったもん」


「あ・・・なんかごめん」


急に謝られても困るけど・・・。


「ちょっとトイレ行ってくるわ」


こんな雰囲気なのにここで貴史くん
居なくなるの?


「さっきさぁ~オレのこと
機嫌悪っ!って言ったじゃん
そう見えた?」


「うん見えた・・・
あたしと一緒かな?と思った」


「君と一緒って?」


「無理矢理参加させられたのかな?
と思って・・・」


「えっ?無理矢理参加してるの?
へぇ~!そう見えなかったよ
貴史と意気投合してたから」


全然意気投合なんてしてませんけど!!!


「そう見えたのかな?
そうでもないけどね」


「なんで無理矢理なわけ?
彼氏とか作るために
合コンするんじゃないの?」


「めんどくさいだけ」