し・か・え・し



「啓次郎はいまどこに?」


「広島でしょ?」


「えっ?ほんとにこの街に?」


「電話してみてごらんよ」


「できない」


「はぁ?」


あたし・・・
番号とか全部消してる。


あやさんはすぐに携帯を出したが・・・


「あれ?啓ちゃんの番号がない!
嘘っ!!!消した???」


消した覚えはないけど!と慌ててる。


「あやさん!もういいですよ
あたしと啓次郎ってそんな運命なんですよ
もし例えば赤い糸で繋がってるなら
今だってあやさんの携帯に
番号があると思うんですよ
それがないんですから
もう会わない方がお互いのために
いいって事なんですよ」


「そんな寂しいこと言わないでよぉ」


「それよりあたしの将来の相手と言うのは
初恋の人かな?って思ったりするんです
先日生徒が捻挫して・・・」


と健斗との事を中学時代からの
出来事と合コンで会ったことを話した。


「それが運命なのかな?って思ったりして・・・」


「啓ちゃんが可哀想
大手だよ?大手会社に入社が決まってたのに
それを蹴ってまでさくらちゃんに
思いを寄せていたのに
こんなことって有り?
それもさ 啓ちゃんにとって
幼馴染の男を運命の人かも?
って言われてさ」


「今だから言いますけど
あたし啓次郎のこと本気でしたから
伝えたくても伝えることができなかったから」


「どっちかが素直になればよかったのに」


「ですね・・・仕方ない事です
遅いです・・・きっと啓次郎は
良い人が出来てますよ
あたしはそう思います
だから同じ広島に住んでいても
会うこと無いんですよ」


「そうかなぁ~
別に付き合ってる人がいるって言うのも
嘘だと思うよ」


「はい!やめましょう
せっかくの美味しいお好み焼きが
冷めちゃいますよ」


もう・・・『だっかかも』とか
『あの時こうしてればよかった』
だとか もう過去は振り向かない
前だけを見ていくことにするんだ。